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新学期が始まり、お子さんは学校へいきましたか?
不登校を経験すると、学校へ行くという当たり前のことが特別なことになります。

  • 行くと言っていたのに行かない
  • 親も期待していたのを裏切られたようながっかり感
  • やっぱり行けないのかといういらだち
  • このままでこの子は大丈夫なのかという不安

 

新学期という区切りで想う気持ちは家庭により様々です。
この新学期からの9月10日~16日は自殺予防週間だとか。もちろん、自殺を考えている子どもには学校なんて行かなくてもいいよといってあげたいです。
でも、不登校の子どもがすべて同じではないと知っていますか?

 

これは、あくまでも我が家の場合のことですが、こんな家庭もあるんだと聞いてください。

 

やっぱり行けない新学期

 

中1の6月から不登校になり、夏休みを終えて9月。始業式からは行けるかもしれないと親は密かに期待していました。でも、何も変わっていないのに行けるわけがありません。

結局、そのまま不登校状態が続きました。

 

今から10年前のことです。
今よりも、【不登校=学校が問題・いじめ】】といった図式が表面的でした。やっと誰でもが起こりうる状況ということに視点がむいた時期だったようです。

それでも、学校は、頑張れば行けるはずというのが世間の一般的な考えでした。

そんな風潮の中、我が子は学校に行くという当たり前のことができない。親は精神的にも動揺します。
9月の新学期がすぎ、親もなんとか学校へいかそうと色んな所へ相談に行くようになります。

 

学校へ行かなくてもいい。様子を見ましょう

 

そんな中で、今は様子を見ましょう。無理に登校させない方がいいです。と声をかけられたことがありました。
スクールカウンセラーさんだったのか、心療内科の医師だったのか。
その言葉を聞いて、私は、「何もしない事」をしていればいいのかと、納得してしまいました。

親もどうしようもない子どもの様子に何がなんだかわからないけれど、何をしても子どもは登校しないという状況になれてきた時期だったこともあり、登校しなくてもいいんだよという言葉に親の方が逃げてしまったのだと思います。

今想えば、その場は「何もしなくていい」ということで見守るという大義名分をもらって親もちょっと楽になります。でもそれって、大きな問題から目をそむけてやりすごしたいという気持ちの逃げだったことを理解しています。

 

何もしなくてもいいという言葉の裏

 

見守るという時期があること、その言葉の裏で親はしなければいけないことがあることもわかりました。
子どもに何も対応しなくても、親はするべきことがあります。
もし、この時に子どもと同様に親も何もしなければ、それは問題を先送りしているだけということですね。

 

我が家は、結局冬になり4月の新学期にもう一度登校を試して撃沈し、復学支援機関のFHEにお世話になることを決めました。

 

今テレビやネットでは、『不登校になれば、無理に登校しなくてもいい』という考えが前面に出されているように感じます。
もちろん、自殺を考えている子どもには、登校しなくても良いと言ってあげるのが一番です。
でも、そんな不登校児ばかりではないと想うのです。

 

子どもが本当に望むことは?

 

我が家がお世話になった、ファーストフォームエデュケーション(FHE)の藤本先生のブログの記事に、「学校へ戻りたいと思う子にどうすれば学校に行けるのかを考えてあげる」という文章がありました。

詳しくはコチラ▼

「伸びる子」育て

 

その方法はそれぞれだと思います。でも、意外と子どもって不登校中でも学校へは行きたいと考えている子も多いんです。でも、いつのまにか戻れなくなった。戻ったら何か言われるのが怖くて行けない。そんな子もいることを知って欲しいと思います。

 

不登校は、その子とその家庭によって状況も対応も違います。
死にたいといっていた子どもが、しばらくすると学校のことが気になるようになる。
そんな風に刻一刻と状況はかわっていくのも不登校にはよくあります。

 

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最後に

 

子どもと親が腹を割って話せる関係を作り、その後学校のことを含めて相談する。対応を考える。
これって、理想的ですが、我が家のように、親子の関係自体が崩れていた場合や、子どもが何が問題なのか理解できていない(友達とのつきあい方がわからないなど)は、この段階を踏んでの対応だと、学齢期が終わってしまいます。

復学支援を受けて、先に登校させてもらい、その後から親子の関係を作るための考え方や対応方法を教えてもらいました。

 

今は、いろんな不登校対応があります。
それでも、以前に比べて「学校へ行かなくてもいいんだよ」が1人歩きしているようも思います。
今不登校で悩んでいる方に、私が失敗したようなこの言葉を親の逃げに使わないように。

 

逃げたこともあり、1年という長期不登校となった息子ですが、今は元気に社会人として働いています。社会に出て働くということは、この学齢期の問題を解決した上でなりたっているんだなあと実感しています。

 

今まさに、子どもが不登校で何をしてやればいいのかわからない。

そんな方には、コチラの機関▼

家庭教育推進協会

 

当時の自分に言えるなら、『学校に行かなくていいは、一般的な話じゃないの?うちの子に当てはまる?』そう聞いてやりたいです。