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支援を受けて再登校します。それで元気よく学校へ行く子もいます。
それとは違って、何度もこける(学校を休む)子もいます。これは、それぞれの家庭が違い、子どもの特性も違うからとしか言えません。

不登校はみんな同じ対応で、同じ方法ではうまくいかないから難しいのです。

今回は、同じくFHEで支援を受けておられたロータスティさんに記事を書いていただきました。

 

支援を受けさせていただくと「家族療法」を取り入れ親が変わります。

そしてダイレクトアプローチ。

コーチングを用いて本人の気持ちを引き出し伸ばしていただきます。

コーチング力と心理学を駆使した家庭外からのアプローチに加え、家庭教育により家庭内を根本から整える内側の支援。

この両側からの支援により本人が変わっていきます。

 

先生方のご指導を拝見させていただいてきて、すごいなと思うことの1つはこの「コーチング力」です。

 

皆さんもご存知だと思いますが、コーチング技術はスポーツ選手育成やビジネス、教育にも用いられています。

 

問題点を本人に気づかせて解決策を相手に見つけさせてくれる。

 

ただ、コーチングの手法を不登校や引きこもりの子供に取り入れるのは、間違ってしまった時のリスクが大きく大変危険とされています。

 

マイナス感情を多く持っている子から、ほんの少しかもしれないプラスの感情を引き出すのですから、本当に至難の技だと思います。

 

藤本先生も、コーチングの前は特に神経使われてます。

我が家の場合、コーチングは息子の部屋で先生と息子の2人きり、または支えが必要な場合は訪問の先生と、という状況が基本でしたので、私は同席したことはほとんどありません。

 

事前打合せと部屋から聞こえてくる声、後で先生に教えていただくお話しで状況がわかるという感じです。

 

本人とよく話し合い、実現したいことや目標を引き出していただき、傾聴しその中から先生が感じたことを息子に伝えて本人が認める、

さらに的確な質問をしてあげて本人の自発的な行動を促してくださいます。

これを子の状況に合わせて、ほぼ成功すると見込めるタイミングで行ってくださっています。

 

万が一、外れたとしても回収することが充分できるというシチュエーションで。

 

息子は中2で不登校になり復学させていただきました。
ありがたいことに、高校は、文武両道、やる気のある進学校に入学することができました。

 

ですが高校1年の夏休み明けから登校できなくなりました。

様々な理由はあると思いますが、今思うと、その時の息子にはまだついていけなかったように感じます。

人気のある進学校に行きたい気持ちはあったけれど、実際に行ってみると追いついていけなかった。相応に成長してなかったということかと思います。

 

高2になり、高1の年間の休みはすごい日数になっていました。

同じ曜日を休んでしまうと、毎週出れない授業ができてしまい単位数が足りなくなります。

 

息子は休み明けが全滅でした。
春休み、夏休み、冬休み、他の連休明け、週明けと全てを休みました。

そうすると、続けてその後もしばらく休んでしまっていました。

 

事前打合せで、まずは「鬼門をブロックしましょう」ということに。
休み明けが息子の鬼門だったわけです。

 

息子が自身の休みを「まずい」と気がついたタイミングで先生方が入ってくださり、その時に、休み明けを休むことが多いということを息子に話してくださいました。

 

休み明けに必ず休んでいること

このままでいいのか
助けて欲しいか
助けを望むなら全力で助けてやる

 

という内容のことです。

 

息子は、
自分が休み明けに休んでいることを認め
「このままでいいと思ってない」
「助けて欲しいです」と言いました。

 

「助けが必要なら、毎週休み明けに訪問の先生が起こしてあげることも出来る」と話すと「来て欲しいです」と言ったのです。

 

それから先生方、交代で休み明けの朝起こしにいらしてくださいました。

息子は朝、玄関で待機されている先生に「おはようございます」と頭を下げていました。
先生が息子に「お水持って来て」と言うと、息子はコップに水を入れ先生に渡しました。
これは共同体感覚の1つで、他者貢献ということでした。
(アドラー心理学、難しいですf^_^;)

 

そして先生が「行くぞ」と声かけると「お願いします」と言って一緒に玄関を出て行きました。

 

 

今、振り返ると期間は1ケ月ほどです。
実際にはもっと長い間いらしていただいたように感じます。

 

休み明けでも助けていただくと毎週起きて登校することができました。

事前のコーチングにより前向きな気持ちを引き出していただき、自分自身を見つめ、考えて、これではダメだと思い、自ら助けて欲しいと望みお願いする。
そして実現させてあげる。

このプロセスがあり休み明けでも学校に行けることを経験させていただきました。

 

この対応は高3の秋にもう1回、1年半あけて繰り返していただきました。
(その間は違う対策をしていました。

 

休み明けをまた休み出したからです。 持続することは難しいんですね。

この時も先生に入っていただきコーチングしていただくと、息子はまた
「助けて欲しいです」とお願いしました。

先生は、息子が学校に行きたいと望むなら何度だって助けてやる!と言っ
てまた助けてくださいました。

そうすると、また登校して行きました。

 

息子の場合、ほとんどマイナス感情で占められた中からほんの僅かなプラス感情を引き出していただくわけですので、労力も時間もかかります。

ですが僅かでも前向きに頑張りたい気持ちを確かに持っているんです。

この僅かなプラスを大切に積み重ね、自己実現の体験に繋げていただきました。

 

たくさん休んでボロボロになってぶざまな姿でも、たとえたくさんの方に助けていただいたとしても、
そんな中でも自らの意思と行動によって歩けた経験が、
今、1人で歩けるようになった基盤になっているのだと思います。

 

息子は今、自ら望んだ専門学校に通っています。
毎朝元気なのですが、特に休み明けは早めに起きて準備しています。

休み明けが苦手だと認識していますので、早めに起きているのでしょう。
学校を通し様々な体験をさせていただいています。

ダイエットにも成功し劇的に変わりました。

自己をみつめ考えて行動している息子をみていると、今まで経験したことが自分を変えようとする力の源になっていると感じます。

あの時のあの対応があって今がある、と自然と過去の対応を思い出します。

先生は「数年先に焦点を当てた対応」といつも仰っています。

 

息子のように何度も繰り返さないとわからない場合もありますが、それは何度も繰り返すとわかるということでもあります。

 

今、次の目標に向かって挑戦もしはじめました。
どうなるかはわかりません。
また挫折するのかもしれないです。

 

それならばそれで、
また起きて立ち上がればいいと思っています。

 

我が家が歩んできた復学支援は、
学校生活の中で社会性を育み 、転んでも自力で立ち上がることができる子にし、そして1人でも生きていけるようにしてあげる、という支援です。

 

今の息子をみていると「1人でも生きていけそう」と感じます。

これからも自立に向かって進んで行く息子を見守っていきたいと思います。

 

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