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子供の不登校に取り組んでいる期間に色々な本を読みました。

その中で印象に残っている本をご紹介します。

 

思春期の子どもの心のコーチング


思春期の子どもの心のコーチング
菅原 裕子

 

この本は、子どもが思春期を迎え、なんとなく今までの方法ではいけないんじゃないかと、思う方にお勧めです。
我が家は、中学生の息子より、高校生の娘と自分のためにとても参考になりました。

 

娘は当時高校3年生でした。この年齢であれば、来年親もとを離れる子どもさんもいます。
子どもが、一人暮らしをすることが現実になったらと考えると、我が家は、とても無理と即座に思いました。

勉強が・・・でなく、生活を維持していくための能力が一定レベルに達していないように感じます。その根本が「自立・自律」です。

 

本からいくつか引用してみました。

 

 

じりつのために教えたいこと

「じりつ」のために親が子どもに教えたいこと

  • 自分には生きる価値がある(自己肯定)
  • 人生は自分次第
  • 周囲とよい関係を持つために自分を表現する(コミュニケーション)
  • 自分をコントロールする
  • 意識して自分で選択する(できないとしないの違い)
  • 異質なものを受け入れる力をつける(自分と違う意見)

 

これらは、本来子どもが小さな頃から教え始め、15歳くらいまでで、教え終わるそうです。残りの3年間は見守るだけ。

しかし、我が家は、15歳までのことを終わっていないため、もう少しかかりそうです。

 

子どもに責任を教える

子どもに責任を教えるために、「愛すること」を教える必要がある

と書かれています。そのための方法として、黙る・話を聞くことがあげられています。

 

我が家では、子どもの話を聞く・意見を押し付けないようにと、そのまま言葉を返してしまうことがありました。しかし思春期の子どもにこれは通用しないようで、オウム返しをしていると、バカにしているように感じるようです。

そうならないためには、親は、子供の話を真剣に聞くことが大切、もちろん何かの片手間ではいけませんね
「あなたの話を聞くことは私にとって大切なこと」と考えないと上辺だけになってしまいますね。

 

子供の登校問題で誰でもが気になる朝の問題。我が家も毎日起こしに行っていました。でも、この本にはこんなことが書いてありました。

 

朝起こす?起こさない?

子どもに責任を教える方法のひとつとして、朝起こさないことから始めよう

この言葉、どう思われますか?

「起こさなければ、起きないし!」と私は思っていました。

でも1年前と比べて、娘は時間に起こすと、起きてくるようになりましたが、学校へ間に合うようにまでは、なっていません。
ほかの方の1歩の前進の半歩分といった感じでしょうか。

 

責任を学ぶ一歩目

学校に遅刻しないために、何時に起きる必要があるのか、
そのためには何時に寝なければならないのかを考え、自分で起きる。

どうということのない一日の始まりが、すでに責任を学ぶ一歩なのです

これは、娘にはできでいませんが、社会へ出た時の「じりつ」のために必要なことだと、痛感しています。

朝時間に起きるという目的だけでなく、その先にある「じりつ」を見据えて親は行動をするべきなのかと考えさせられました。

 

 

子どものために余計なヘルプはしない

生きることは自分の仕事です
自分が今手にしているもの(結果)は、自分がまいた種(原因)の結果です。

ほしいものの種をまけば欲しいものの芽が出ますが、そうでないものの種をまけば、そうでないものが手にはいります。

子どもの日々を子どもにまかせ、余計なヘルプはせずに、自分の行動の結果を体験させてあげてください。

この一文は、私にとってとても耳に痛い言葉でした。
娘の種を母親がまいてやることはできないのですものね。

まだまだ、これらのことが、「できました!」と言える我が家ではないのですが、
立ち止まらずに、進んでいければと思います。

 

 

コメントいただきました

 

コメント(ノエルさん)

紹介させていただいた本、読まれたんですね。

>この本は、子どもが思春期を迎え、なんとなく今までの方法ではいけないんじゃないかと、思う方にお勧めです。

うちは、娘が小学生のうちに不登校を克服でき、その後も順調に親子関係が改善されてきているので、大きな問題もなく、ありがたいことと思っています。
そんな中、不登校や子育てについて、相談を受けることがあって、娘の年が上がるとともに、相手のお子さんの年齢も上がってきているんですよね。
小学生の頃よりも、たくさんの問題が絡まって、正直、難しいと思っています。

たまたま読んでみた本でしたが、思春期のお子さんへの対応に悩まれている方には、参考になるかと思い、紹介させていただきました。
ちゃろさんにも、ご自分で取り入れようと思われる内容があって、よかったです。

『「じりつ」のために親が子どもに教えたいこと』の部分は、私も、最も大切だと感じたところなので、後日、記事にしようと思っていました。
思いつきで書いているため、断言できないところが、お恥ずかしいのですが・・・

→ノエルさんへ返信(ちゃろ)

本の紹介って難しいですね~

中々ノエルさんのように、簡潔には、書けませ~ん。尊敬!です。

年齢が高くなってからの不登校は、各家庭によって、様々で難しいですよね。でも、相談される方は、ノエルさんにお話を聞いてもらうだけで安心されるのでは?

「じりつ」の部分のノエルさんの記事、楽しみにしていますね。

 

コメント(ふらわぁさん)

>我が家では、子どもの話を聞く・意見を押し付けないようにと、そのまま言葉を返してしまうことがありました。

>しかし思春期の子どもにこれは通用しないようです。

>オウム返しをしていると、バカにしているように感じるようです。

これはうちでは中学生の長女ではなく、5歳の次女から指摘される事があります。

適当に聞き流して相槌を打ったりすると「何で○○って言うの。」等と言われてしまいます。

忙しかったり疲れていたりすると、ついうわべだけの返事になってしまいます。

気を付けなければいけませんね。

→ふらわぁさんへ返信(ちゃろ)

下のお嬢さんの、純粋な質問にドッキリですね。

たくさん勉強されているふらわぁさんなら、中学生の娘さんにも上手に対応されているのでしょうね。

私は、なんて答えたらいいのかと詰まってしまうことが多くて、まだまだなようです。

今、違う本に挑戦しているのですが、女の子バージョンなので、記事にできれば又感想を聞かせてくださいね。

 

コメント(空飛ぶミケ猫さん)

こんばんは

おうちの方がそういった前向きのお考えをもっていらっしゃれば大丈夫だと思います。

小さなことから“エイッ! ヤァー”って任せていけばいいのでは……

お互いに頑張りましょう。

→空飛ぶミケ猫さんへ返信(ちゃろ)

小さなことからまかせる。そうですね、つい、いつまでも出来ないと思ってしまうのがいけないのでしょうか。

空飛ぶミケ猫さんのお子さんは、一人暮らしされているのですよね。我が家の娘にも、自分で生活する能力を持たせるようがんばりますね。

 

コメント(メロディさん)

「自分の行動の結果を体験させてあげる」

これを全然させてあげなかったのよね~

嫌な思い、辛い思いをさせないように、

転ばぬ先の杖となって、先まわりして、手出し・口出しして、お膳立てして・・

今は目の前に穴があいていても、さぁこの子はそれをどうするかな~と、ニコニコ見ていてあげられる親になった。

オウム返しのことだけど、私も初めはオウム返しが多くて、子どもに「お母さんは私と同じこと言う、何か嫌だ」とか言われたりしました。

でも、私も勉強して、徐々に相槌がうまく打てるようになったり、気持ちを汲んで、子どもの言葉を言い換えたり出来るようになってきたし、子どもの方も、オウム返しにも慣れてきました。

それまで、何か言うとあれやこれや言ってきたお母さんが、いきなりオウム返しで返してくるようになると、子どもも変な感じがしたのでしょうが、慣れればそんなものって感じでした。

お母さんは、自分を信頼して「うんうん、なるほど~○○なんだ~」ってオウム返しするだけってわかると、安心して色々なことを話してくれるようになって、無口だと思っていた次女がすごくおしゃべりになったんです。

今も、そんな感じで話しを聞いています。

→メロディさんへ返信(ちゃろ)

メロディさんの娘さんとの会話のコツはこれなんですね。

無口だった下のお嬢さん、いっぱい言葉があふれていたのでしょうね。

同じオウム返しでも、気持ちのこもったものでないといけないということでしょうか。

まだまだ、娘への返事につまることの多い私ですので、又このコツを伝授してくださいね。

 

コメント(メリーベルさん)

この本、私もノエルさんのところで知ってちょっと前に購入したのですが手違いでまだ届かず、読めていません。ぐすん(泣)。いいことが書いてあるんですね。読むのが楽しみです。

うちも不登校を乗り越えてからは、幸いにもパソコンなどの難しい問題もなくきているので、私の危機意識が低下しつつあるかもと逆に不安になったりします。

息子は素直になり楽しい日々なのですが、ここから思春期に入るとまた変わってくるのかなとも思います。本を読んで私も何か取り入れられるものがあるといいな。

話の聞き方にしても何にしてもマニュアルが唯一正しいのではなく、それを自分のものにして初めて活きてくるのだと思います。でもわからないうちはマニュアルどおりに形から入っていいと思うんですね。実際私などはそうでしたから。さらに一歩と思う場合には実践して相手の反応をみてまた考え直せばいいと、このごろは思ってます。

本をただ読んでもなかなか身につきませんが、ちゃろさんがこれだけ本に感銘をうけられたのは実践しているからこそだと思います。私達にとっては今読むからこの本が最上級に活用できるのかもかもしれません。なんか余談になっちゃいましたけど・・・・。

→メリーベルさんへ返信(ちゃろ)

メリーベルさんも、このご本の手配をされているのですね。

本の紹介って、難しいですね。昔むかしの夏休みの読書感想文を思いだしてしまいました。

メリーベルさんは、お子さんが小さいうちに乗り換えられたからこそ、難しい問題が起こらないのでしょうね。

本を読んだだけでは、確かにすぐ忘れてしまいますよね。今回私も記事にさせていただいたおかげで、少しは頭に残ったかと。次は実践です。

又、読み終わった感想を聞きたいです。

 

コメント(かれんさん)

皆さん本当勉強熱心で頭が下がります。

この本は以前娘の対応が難しいなぁと感じたときに何か参考になる本はないかな?と色々と検索してて気になっていた本でした。ノエルさんもご紹介してたのにまだ手にしてなくて^^;ぜひ読んでみようと思います。

息子の小学校の学年だよりにも、育てたい子ども像ということで、【二つの「じりつ」=「自立」「自律」これから生きていくために必要なこと】具体的には・・様々な経験・体験をさせる。けじめ・判断力・団体生活の中から学ぶ・・etc 書いてありました。

「じりつ」大切なことですね・・私もぜひ読んでみて取り入れられるものがあれば吸収していきたいなと思いました。

→かれんさんへ返信(ちゃろ)

この本は、娘がかれんさんの娘さんぐらいの時期に読めばよかったかなぁと思ったんですよ。

うちのように、娘が社会に出る直前では、少し遅いのかもしれません。

でも、あきらめずにがんばらないといけませんね。

小学校の学年だより、なかなか奥が深いですね。今回の本と重なる部分もありますね。

又、良い情報がありましたら教えてくださいね。

 

 

不登校期間の本の歩き方

 

不登校期間中にたくさんの不登校に関する本を読みました。当時はネットもそれほど身近ではなかったので、情報といえばまず本でした。

もちろん、本を読んだからといって不登校が解決するわけではありません。それでも、混乱する親の気持ちの整理を助けてくれたといえます。

 

不登校の初期には

最初は不登校を経験された方の本ばかりでした。そのうちその親御さんの本を読むようになります。

「こんなにつらそうだったのがやっと落ち着いた」「次のステップへいった」「学校だけがすべてではない」と考えられるかたも多かったようです。

 

確かにわが子がつらそうな顔をしていることほど親にとってつらいことはありません。

 

不登校がちょっと落ち着いてくると

「ホームエデュケーション」や「ホームスクリーニング」という家庭を拠点とする考え方の本を読みました。

「このままでもいいんだ」と思い、親としてはとても救われる内容です。ただ私の中で、現実の息子をみていると割り切れない思いが残ります。

「息子は家で楽しそうにしている」でも本当にそれでいいんだろうか。

 

中学生のあいだフリースクールでお世話になって、高校でがんばればいいんじゃないかと思う反面、今も毎日行けてないのに、高校生になったからといって普通に通えるようになるのだろうか。友達とのかかわりは成長するんだろうか。

私の中の答えはNOでした。

 

不登校から学校へ戻る

次に不登校から学校へ戻られた方の本やその手法が書かれた本をよみました。支援の先生方の本もこの時期に読んだ記憶があります。
ただ、これらの本すべてが我が家の参考になるというものでもありませんでした。

 

インターネットでも「再登校」「登校支援」というキーワードでなんども検索をしていました。

 

心を動かした言葉

その中でファーストホームエデュケーションのホームページにあった、『否定できない学校の有意性』という内容は心に深くはいりました。

今はホームページも新しくなりこの言葉はなくなっているようですが、こんな言葉がありましたよ。

 

学校にいくこと
多くの子供たちと接していて、「普通に生きる」のは、意外にも「個性的に生きる」ことと同じ位難しいのだという事を、つくづく実感させられます。
「普通に生きていく」うえで必要な「能力」があるのだと気付かされました。それは「協調性」であったり、「要領のよさ」、「ある種の図太さ」だったりするのです。

クラスの友達が「みんなイッチョやろーぜ」と言ったときに「おー!」と言える「能力」であり、「クラスの友達もよく忘れているから、ボクも少し怠けて宿題忘れて学校行ってもいいかな」と周りを見る「能力」だったり、「おーいチビスケ」と友達にからかわれた時に、「なんだいデカスケ」と笑って冗談でかわせる柔軟さという「能力」だったりするのです。

 

 

もうひとつエンカレッジのホームページの中にあった母と子の会話ノートの添削内容が目にとまります。ここで指摘されていることはほとんど我が家にあてはまります。

エンカレッジさんもホームページが新しくなっているので、今は変わっていますが、以前にあった学校の先生に問題があるならどうしてクラス全員が不登校にならないのでしょう。といった話が書かれてあり、この言葉で私は問題は家庭なのだと実感しました。

 

なんとなく不登校の根っこは親に問題があるのではないかという思いがふくらみます。

その後不登校関連で親が変われば・・・という趣旨の本をよみはじめます。

本を読めば読むほど自分の考えが揺れ動きます。

スクールカウンセラーの先生にも本の内容を鵜呑みにせず、我が家にあうか、息子にはどうかしっかりと考えるようにと言われました。

 

支援を受け始めてから読んで初めて心に響いた本もあります。

今回記事にした本も、この時期でした。子どもとの会話のための本や聞き方の本が多くなりました。

 

 

最後に

 

子どもと会話することが、これほど難しいこととは!

子どもの不登校で支援を受け、自分の子どもとの会話が難しいことに気づきました。普段は何も問題はないのですが、問題が起こった時には、いったいどう話をすれば子どもに伝わるのか?

自分の知っている会話は、間違っているのだろうか?

表面的には問題ない日常も、色々と勉強が必要だと実感していました。この時期の結果が10年後の今実を結んでいるかなと実感します。

それでも、理想のような友達親子ではありませんが、それは我が家スタイルということでしょうね。

今子育て中の親御さんに、ぜひオススメしたい本です。